【海外旅行記】ドイツ・ライン川クルーズ (Köln – Bonn) 〜ケルン在住日本人ブログ

ドイツ旅行記

ドイツ・ケルン(Köln)在住の日本人夫婦が、2024年8月上旬にクルーズ船でドイツのケルンーボン間をライン川下りした旅の記録です。ライン川クルーズの予約方法や乗船場の場所、船内のお食事事情などについても解説いたします。

はじめに

今年8月上旬に、ドイツに来て2回目のライン川クルーズに乗船してきました!!

1回目のクルーズはザンクト・ゴアー(St. Goar)からコブレンツ(Koblenz)までのルートでしたが、今回は自宅があるケルン(Köln)から夫の職場がある隣町のボン(Bonn)までのルートを乗船してきました。

ドイツ観光の定番の1つであるクルーズ船でのライン川下りは、国内外の観光客から大変人気があります。川沿いの素晴らしい景色を眺めながら美味しい食事(持込可、持ち込まない場合は船内で注文できます(有料))などを楽しみ、移動しながらとても優雅な時間を過ごすことができます。

毎年夏が近くなると、自宅目の前のライン川をクルーズ船が往来しているのが目に入るようになります。特にパーティー用のクルーズ船ではジャンジャカ🎶楽しそうな音楽が流れていて自宅まで聞こえてくるので、つい窓から覗いてしまいます。それらに誘惑されて、どうしてもこの時期になるとまたクルーズ船に乗船したくなってしまいます(笑)

前回ちょうど2年前(2022年8月上旬)にライン川下りをした時とは違い、今回は残念ながら完全な晴天ではありませんでした。一方で、逆に暑すぎず、また前回とは違った川の色や景色を楽しめたので、曇天でのクルーズもありだったなと思っています。本記事の末尾に前回のクルーズ時の写真も載せているので、晴天時の景色をご覧になりたい方はぜひご確認ください!

運行期間

ライン川クルーズを運営する会社は複数あるようですが、Köln-Düsseldorfer Deutsche Rheinschiffahrt GmbH という運営会社の場合、公式サイト上に2024年の運行期間は『3月30日〜10月20日』と書かれています。

毎年、冬の期間は運行していないようです。

また、この期間内であれば必ずしも毎日ツアーが行われているというわけではなく、ツアーのルートやタイプにより運行日程が異なります。これらに関しては次の予約方法の章で触れます。

予約方法

ライン川クルーズのチケット予約は、上記公式サイトKöln-Düsseldorfer Deutsche Rheinschiffahrt GmbH からオンラインで行いました。(後述するチケットオフィスで対面での購入も可能です。)

サイトはドイツ語で表示されますが、トップページ右上の[EN]をクリックすることで英語表記への切り替えが可能です。

今回私たちが実際に行ったライン川クルーズの予約手順は次の通りです。

ライン川クルーズ 予約手順
  • Step 1
    ルートの選択

    上部タブの[Schiffstouren (クルーズ)]にカーソルを合わせると選択肢がいくつか出てきます。今回は自宅近くのケルン乗り場からの乗船を希望したため[Köln]を選びました。

  • Step 2
    ツアータイプの選択

    続く画面ではケルン経由のクルーズ船ツアーの写真が複数表示されます。最初はどのタイプのツアーに参加するか迷いましたが、ケルンの名所を巡るツアー([Panoramafahrt Köln]や[Lounge Abendfahrt Köln]など)はケルン在住の私たちにとってはあまり関心が高くなく、また近郊の街への往復ツアー([Tagesfahrt Köln – Monheim am Rhein]や[Tagesfahrt Köln-Zons])については興味はあったものの月数回平日のみの運行であったため、ケルンーリンツ(Linz)間を往復する[Siebengebirgs-Tour]を選択しました。

    写真をクリックするとツアーの詳細ページに飛ぶので、内容を確認の上、少し下にスクロールして赤いボタン[JETZT TICKETS BUCHEN (今チケットを予約する)]をクリックします。

  • Step 3
    ツアー日程の選択

    カレンダーが表示されるので、ツアー参加希望日を選択します。私たちは約1週間後というわりと直前の日程を希望しましたが、まだ十分に空きがありました。

  • Step 4
    乗降場の選択

    続く画面では希望の乗り場と降り場を指定します。まず[Station]の欄で乗船したい場所【Köln】を選択しました。[FINDEN (探す)]をクリックすると、利用可能な便が黒色ハイライトで表示されます。表中に停船する場所がタブで表示されるので、下船したい場所【Bonn】を選択します。複数の便が表示されている場合は、参加したい便を選択します。下の欄には復路便も表示されていますが、今回の私たちのように片道だけ乗船したい場合は[EINFACHE FAHRT AUSWÄHLEN (片道ツアーを選択する)]を選択の上、[WEITER (次へ)]をクリックします。

  • Step 5
    参加人数の選択

    続いて参加人数を選択する画面に移ります。夫婦2人での参加だったため[Erwachsene (大人)]の欄を ’00’ から ’02’ に変更しました。犬を連れたり自転車を持ち込む場合には、その数も入力しなければならないので注意が必要です。入力後、合計金額を確認の上、[WEITER (次へ)]をクリックします。【Köln】から【Bonn】までの片道大人2名の料金は€50でした。

  • Step 6
    利用規約への同意・個人情報の入力

    続く画面で3つのチェックを入れて利用規約に同意すると、個人情報の入力画面に進みます。メールアドレス、氏名、電話番号を入力し、[JETZT BUCHEN (今予約する)]をクリックします。

  • Step 7
    支払い

    支払い画面に移るので、手順に従って支払いを行います。サイトではアメリカン・エキスプレスも利用可能と書かれていますが、私たちの時はうまく決済できず、結局別のマスターカードで決済しました。

  • Step 8
    E-チケットの受信

    支払い完了後、登録したメールアドレス宛に二次元バーコード付きのチケットが届きました。大人2人分で1枚のチケットでした。

船乗り場【Köln】

今回はケルン中央駅(Köln Hbf)付近の乗り場からの乗船だったため、自宅からケルン中央駅までトラムで移動しました。私たちはドイツ全土乗り放題チケット「Deutschland-ticket(€49チケット)」を通勤定期券として持っているため、費用は実質無料でした。

クルーズ船乗り場はケルン中央駅から見て東側に位置しています。デュッセルドルフ(Düsseldorf)などから長距離列車で来られる方は、下車後東側の出口(11番線側)から出ると近いです。ケルン市内のトラム14番、16番、18番でケルン中央駅に向かう方は、中央駅の西側の駅『Dom/Hbf』ではなく東側の駅『Breslauer Platz/Hbf』で下車するのがおすすめです。

ケルン中央駅東口を出て道なりに沿って東方面へ進むと、ライン川が見えてきます。この時にはまだ小雨がちらついていました。

ライン川に突き当たると、下のような看板を見つけました。KD(Köln-Düsseldorfer Deutsche Rheinschiffahrt GmbH)という運営会社の乗り場は右手方向(上流方向)にあることがわかりました。

そこで上流方向に進むと、数十メートル先にKDのチケットオフィス(KD/DSC Ticket Office Köln)があるのが目に入りました。

チケットオフィスには、チケットを購入するため観光客が10名弱並んでいました。私たちはE-チケットを購入済みでしたが、そこで改めて発券したりする必要もありませんでした。チケットオフィスの壁の貼り紙などを見回しましたが、本日の乗り場に関する情報は特に掲載されていませんでした。

さらに上流方向へ進むと、下のように乗り場情報が書かれたボードを見つけました。文字が小さくて見えにくいですが、右側のボードの一番上の段に私たちが利用予定のツアー[Siebengebirgs-Tour] の名前があり、その右側の黒い部分に乗り場(Landebrücke)の番号 ‘2’ が確認できました。(本写真は空がとても晴れていますが、別日に撮影したものです。)

川沿いに沿って上流方向へしばらく進むと、2番乗り場とそこに停船しているクルーズ船が見えてきました。『KD Köln-Düsseldorfer』という文字も見えたので、ここで間違いないと確信できました。

ちなみに、チケットオフィスから一番近い乗り場が7番乗り場で、2番乗り場はかなり遠い乗り場にあたります。実際にチケットオフィスから2番乗り場までは歩いて7分近くかかりました。電車やトラムでケルン中央駅経由で向かわれる方は、ある程度時間に余裕のある電車を選択したほうが良さそうです。

また、E-チケットには『出発時刻の約15分前に乗り場までお越しください』との記載がありました。私たちの場合、だいぶ早い時間にケルン中央駅に到着したため、そこである程度時間を潰したのですが、予想していたよりもチケットオフィスから乗り場まで距離があったので結局ちょうど9時15分に乗り場に到着しました。その時点でクルーズ船には既にそれなりの数の観光客が乗り込んでいました。中央駅で時間潰しをしなくても、集合時刻よりもだいぶ早い時間にクルーズ船に乗り込めて、中でくつろげた可能性が高そうです。

乗船にあたり、桟橋の入り口で係員の方(写真右側の緑色の服を着ている女性)にチケットの確認を受けました。持ち物検査などはなく、すぐに乗船できました。

クルーズ船

クルーズ船内は十分に広く、とても美しく綺麗でした。全体としてほとんど揺れなども感じず、川の上を船で移動していることを忘れてしまうくらい快適でした。

ガイド・イベント

予定時刻の9時半頃に出発しましたが、そのあたりから船内放送ガイドが始まりました。ドイツ語および英語で、特定の地点ごとに、船内から見える景色や建物などに関する解説がありました。

周囲の観光客の話し声などもあり、実際には十分に意識してガイドに耳を傾けないと内容を理解するのは困難な状況でした。多くの観光客がガイドを聞くことよりも家族との会話を楽しんでおり、ガイドにはあまり興味をもっていないように見受けられました。ケルンやボンについて詳しい解説を聞きたいという方よりも、船上からの景色や自分たちの会話を十分に楽しみたいという方におすすめのプランだと思われます。

歌手による歌やダンサーによるダンスの披露などのイベントは特にありませんでした。また、パーティー専用のクルーズ船のように大音量の音楽が流れることはありませんでしたが、時々静かめの音楽が船内を流れていました。

乗客

前回2年前に乗船した時の乗客は定年後の老夫婦が多い印象でしたが、今回は幼稚園生程度の子ども連れの家族が多かったように思います。3人以上の子どもを連れている家族や、ベビーカーが必要な赤ちゃんを連れている家族を何組も見かけました。

もちろん大人どうしでアルコールを楽しんでいるグループもたくさんいましたし、自転車を持ち込んで行き先でのサイクリングを予定しているカップルなども見かけました。

お食事

9時半に乗船したこともあり、船内では朝食および昼食を取ることができましたが、私たちの場合は朝食を自宅で済ませており、また下船するBonn市内のレストランでの昼食を予定していたため、船内では軽食とドリンクのみを注文することにしました。

朝食メニューは11時まで、昼食メニューは11時以降に注文が可能でした。メニューの詳細は公式サイト KD_Speisekarte から確認できます。11時を過ぎてからソーセージ付きポテトスープ(€9.0)を注文したのですが、店員さんとのミスコミュニケーションで代わりにソーセージなしのポテトスープ(€6.5)が来たのは非常に残念でした(このような時に、もっと本気でドイツ語を勉強しておけば良かったなと感じます、、)。全体として料金はかなり良心的で、ケルンビールも1杯€2.5でした。

飲食物の持ち込みは許可されているようで、大家族に限らず、多くの方が自宅から食べ物や飲み物を持参している様子でした。大量のお菓子をテーブルに広げているグループもたくさん見受けられました。

座席

船内には様々な座席があり、基本的に到着順で好きな席を選べるルールのようでした。もちろん空いている席があれば、いつでも好きな所に移動して構いません。

屋内

まずは雨が当たらない屋内の席を取ろうとしたところ、集合時間ギリギリに乗ったためか、窓から遠い中央付近の席しか空いてませんでした。しかし、出発直前にたまたま空いた先頭付近の窓際の席を運良く確保することができました。ちょうど出発時刻頃に雨がほとんど完全に上がったため、先にいた観光客の方が屋外の席に移動されたのかもしれません。

屋内には、6人掛けの四角いテーブル席と、4〜6人掛けの丸いテーブル席とが設置されていましたが、テーブル席の半分ほどは「予約席」と書かれており、座ることができませんでした。その後【Köln】の次の停船場【Köln Polz】にて大量に観光客が乗り込み、多くの方がその予約席に着席していました。

サンデッキ

サンデッキ(Sonnendeck)へは両脇の階段から上がることができました。

サンデッキの先頭側には8割ほど屋根が付いていて、日差しが強い日でも上手に席を選べば暑さは問題なさそうでした。小雨程度であれば雨の日でも問題なく楽しめそうです。

後方側には屋根はなく完全なサンデッキとなっていて、真ん中に家族や仲間と団欒できるソファも設置されていました(屋根がないので早朝の雨をどう防いだか、あるいは防げなかったのは不明です)。

トイレ

トイレ(Toiletten)は地下にありました。とても豪華で綺麗なトイレでした。女子トイレには個室が3つあり、毎回並ばずに入ることができました。

船頭・船尾

2階の船頭には操縦席が付いており、またその周囲には見晴らしの良さそうなスペースがありましたが、観光客は立ち入り禁止となっていました。スタッフの知り合いなのか、一部の観光客だけ特別にそのスペースに入って写真撮影などが許可されていましたが、自分たちも入ってよいか聞いてみたところダメだと言われました。

同様に、1階の船頭も見晴らしの良さそうなスペースがありましたが、立ち入り禁止となっていました。

船尾(1階のみ)にも人が入れるスペースがありましたが、ガラスのドアには鍵がかかっており、同じく観光客は立ち入り禁止のようでした。

だいたいどの船尾にも付いているドイツの国旗、オシャレです♪

サイド

船頭や船尾には出れなかったものの、1階の両サイドに出て、間近で川の流れを見ることができました。

幸いなことに雨が上がった後晴れてきて気温も上がってきたので、心地よい風に当たりながら、船上からの景色を存分に楽しむことができました。

座れる椅子のようなものが全くないので立ちっぱなしになるのが少し辛かったですが、逆に混んでないので他の観光客と場所の奪い合いなどもなく、自分たちのペースで過ごすことができました。

船上からの景色

【Köln】を出発した直後は、下のようにまだ窓に雨の水滴が残っている状態でした。

最初に右手に見えてきた建物は、ケルンの有名な観光スポットの1つ「ケルン・チョコレート博物館(Schokoladenmuseum Köln)」です。ここではチョコレートの製法を学べるとともに、隣接するカフェで絶品のチョコレートケーキなどを楽しめるので、何度か訪れています。今回はポータブル観覧車も見えました。

しだいに窓の水滴もなくなり、屋内からでも景色がしっかり見えるようになってきました。

続いて、ケルン大聖堂などとともにケルンのトレードマークとして描かれやすい3連の変わった形のタワマン/オフィスが見えてきました。河岸に停泊している船もいくつか目に入りました。

ボンに近づくに連れ、だんだんと陸地の緑の割合が多くなってきました。

サップ(SUP)と思われるアクティビティを1人でこなしている方もいました。

集団でボートを漕いでいる方々も見かけましたが、船頭に掲げられていたのはまさかの日本の国旗!!ドイツ在住のボート愛好家の方達なのでしょうか?ここから下流のデュッセルドルフまで漕ぎ続けるのでしょうか?色々な疑問が湧いてきます。

ボートの中には、私たちの乗っているクルーズ船が出す波に大きく影響を受けて流されてしまっているものもあり、ちょっと大変そうでした。

他にも、飼い主と川辺で戯れている犬や、川の中を泳いでボールを取りにいっている犬、大集団で移動する鳥なども見ることができ、とても癒されました。

船降り場【Bonn】

約3時間の船旅はあっという間に終了し、3つめの停船場の【Bonn】で下船しました。

チケット確認などは一切なく、橋がかかったタイミングで下船できました。橋の一部が簡易な板で、そこの段差でつまづいて転んでしまっている方もいたので、足元には注意が必要です。

向かって左側の列には【Bonn】から乗る観光客が行列をなして待っていました。ここは主要な停船場の1つなのか、降りる人も乗る人もそれなりに多かったです。

【Bonn】での乗り場は1つしかないのか、大きくKDの看板も掲げられているのでわかりやすいです。乗り場向かって右手すぐにKDのチケットオフィスもありました。

下船場からBonn市内のレストランまでは歩いて向かいました。そのレストランでは昼食をとりましたが、そこでもエビの春巻きを注文したのに豆腐の春巻きが出てくるという店員さんとのミスコミュニケーションがありました。本日2回目です(泣)

昼食後はボン中央駅(Bonn Hbf)まで徒歩で向かい、そこからトラムでケルンの自宅最寄駅まで移動しました。

下船場【Bonn】からボン中央駅までは徒歩で15分程度なので、足腰に問題がなければ十分に歩いて移動できると思われます。

[補足]前回のライン川クルーズ

前回の2年前のザンクト・ゴアーーコブレンツ間のクルーズでは、晴天に恵まれました。前回はクルーズ船内には遊具が付いており、ルートなどによってクルーズ船の設備も異なることがわかります。

おわりに

最初は雨が降っていたものの、すぐに止んで最終的には晴れたので、屋外含めて特に問題なくクルーズを楽しむことができました。

夫にとっては通勤ルートともいえる区間でしたが、電車の線路は必ずしもライン川沿いだけを通っているわけではないので、普段とは見える景色が全く異なり、十分に日常生活から離れてリラックスすることができました。

本記事に写真は載せていませんが、クルーズの途中で見えた森林地帯や一見はなれ小島に見える地帯(後で調べたところ、自然保護区域のようです)がとても気になったので、次に時間がある時に探検しに行こうと思っています。

日本からの直行便があるフランクフルト(Frankfurt)経由のクルーズルートもあるので、日本からドイツに旅行に来られる方や、ドイツに住んでいてご両親などが日本から遊びに来られる方などは、ぜひ旅行プランに組み込むことをおすすめします。

本記事が少しでも皆さんの参考になれば幸いです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました